ビジネスなの |
Keiiti side 藤巻圭一(ふじまき・けいいち)26歳は両親に言いつけられ、護持会費を納めに、象山寺(ショウザンジ)を訪ねた。 今現在、象山寺を守っているのは、女性である。しかも若い。 先代の住職が一昨年遷化し、その娘が出家して跡目を継いだ。最近ではよくある話だ。 つい先頃、修行から戻ってきて、今後間もなく住職になる予定だ。象山寺初の尼僧の住職だった。 圭一とは同い年で、小中学と同級生だった。 圭一は気後れ気味だ。その尼僧とはあまり顔を合わせたくない。圭一はその人が苦手だった。 その女性は、よく言えば、冷静沈着なしっかり者、悪く言えば、抜け目ない冷血人間。 クールで計算高くて、したたかでリアリストで、宗教から一番遠い人格のように思える。 だから、彼女――弓削佐奈緒(ゆげ・さなお)が出家すると聞いて、意外の感にうたれたものだ。 佐奈緒が修行を終え、代々檀家役員を務める藤巻家に、挨拶に訪れたとき、圭一も丁度、家に居合わせた。 「あら、象山寺のお嬢さん」 圭一の母は、佐奈緒の来訪に、 「お帰りなさい。お痩せになったわね。修行お辛かったでしょう?」 と早口でまくしたてるのを、 「いえ」 佐奈緒は一笑で報いた。 知性を宿した双眸、涼しげな奥二重、貴族的な高い鼻梁、引き結ばれた薄い唇、雪のように白く極め細やかな肌、非のうちどころのない美女だ。贅肉の一切ないスレンダーな身体は、母の言うとおり、しばらく見ぬ間に、さらに痩せていた。 佐奈緒は僧衣を身にまとっていたが、有髪だった。やや長い黒髪を後ろでまとめていた。 そんな元同級生に、圭一は思わず見とれてしまった。それくらい品の良い尼僧姿だった。 挨拶を済ませ、タクシーで帰るという佐奈緒に、 「だったら、圭一に送らせるわよ〜」 と母がお節介を焼き、結局、圭一が佐奈緒を彼女の寺まで送る羽目になった。 ハンドルを握りながら、圭一は落ち着かない気持ちだった。 佐奈緒は圭一を単なる運転手としか思っていない様子で、窓の外を眺めるともなく眺めていた。 「この辺りも、だいぶ変わっただろう?」 沈黙に耐えかね、圭一が口を開いた。 「そうね」 佐奈緒は窓の外に目をやったまま、水のように答えた。 「ここら辺はバイパスが開通する予定でさ、田んぼや林もみんな無くなっちまった」 「諸行無常ね」 佐奈緒は退屈そうに、抹香くさいコメントを返して寄越した。 話が途切れそうになり、圭一はあわてる。やっぱり佐奈緒は苦手だ。 「それにしても、佐奈緒が尼さんになるとはなぁ〜。話を聞いたときには、ブッ飛んだぜ」 「今は佐奈緒じゃなくて、佳蓮(かれん)よ」 近々、戸籍も法名の「弓削佳蓮」に変更するとのこと。 「なんか、カーペンターズみてえな法名だなあ」 「阿呆」 「まあ、俺たち煩悩にまみれた凡俗を、正しい道に導いて下さいよ、佳蓮先生」 「はっ」 と佐奈緒はさも軽蔑したように笑うと、初めて圭一に視線を向けた。 「それは無理な相談ね」 冷めた目で言われ、 「え?」 圭一も佐奈緒を見た。 「ちゃんと前を見て運転する」 「わかってんよ」 圭一が前に向き直るのを見届けると、 「アタシは“葬式坊主”になるつもりだから、そういう高尚なニーズにはお応えできないわね。よそのお坊さんを当たって」 「そうなの?! なんっつうか、“真理”とか“信仰”っつうのを求めて出家したんじゃないの?!」 「バカね」 佐奈緒は冷笑した。 「アタシが尼になったのは、先祖以来の寺の利権を守るため。ただそれだけよ」 「やっぱりお前は変わらねえなあ」 圭一はため息を吐いた。修行を満行しても、佐奈緒は佐奈緒だった。 「アタシにとっては、お寺はあくまでビジネスなの」 佐奈緒は言い切った。 「お金のためにやってるのよ」 「そういうぶっちゃけトーク、聞きたくなかったなあ」 圭一はボヤきながら、ハンドルを切る。 「坊さんには、もっとさ、世の中を良くする、とか、人々を救う、って方向であって欲しいよ」 「だったら、新興宗教にでも入信すれば? 既成の宗教より、よっぽどそっちの方向に熱心よ」 佐奈緒は圭一の「青臭い意見」に、血圧まで低下していそうな様子で、 「檀家さんもお寺に多くを求めていないわ」 「だから、寺離れが進む」 「窓開けていい? この車の中、芳香剤の匂いがキツいわ」 と佐奈緒は突っかかってくる圭一を受け流し、車窓を開けた。 サアーッ、と車内に初秋の風が舞い込んでくる。 佐奈緒の髪が風に揺れる。 乱れた後れ毛を指で直しながら、 「言っておくけど――」 佐奈緒は秋風に目を細める。 「お寺はアタシにとってビジネスなの。お金のためにやってる」 「それは、さっき聞いた」 「その代わり――」 佐奈緒は底知れぬ笑みを浮かべた。 「お金に見合ったサービスは提供させて頂くわ」 圭一は、得体の知れない怪物とでも格闘している気分になる。 象山寺の山門が見えてきた。 「ありがとう。気をつけて帰ってね」 佐奈緒は圭一に通り一遍のお礼を言うと、さっさと自坊に消えていった。 圭一はどっと疲労をおぼえた。 反面、美しい佐奈緒と話せて嬉しい自分もいる。 親の使いっ走りで、圭一はまた弓削佐奈緒と会わねばならない。 庫裏にまわる。 庫裏の玄関に立ち、インターホンを押す。 「はぁい」 佐奈緒の声がした。 タントンと床を踏み鳴らし、僧形の人が現れた。 僧形の人が誰ともわからぬまま、 「藤巻ですが、お寺の護持会費をお届けにあがりました」 圭一は封筒を手渡した。 「これは、わざわざご丁寧に」 と封筒を受け取る僧形の人を、おや、とまじまじ見て、 「佐奈緒ッッ?!」 圭一は心臓が口から飛び出さんばかりに驚愕した。 佐奈緒は長めだった髪の毛をきれいに剃って、ツルツルの坊主頭になっていた。 「何を驚いているの?」 「だってさ、頭、頭が・・・」 圭一はうろたえるばかり。 「尼さんが頭を剃ったって、別におかしくないでしょう?」 佐奈緒は平然としたものだ。 「だって、だって、この間は髪あったじゃん!」 「あれから剃ったのよ」 「え? なんで? なんで?」 「言ったでしょう――」 と佐奈緒は青磁のような色と光沢を帯びた頭を掌で包み、不敵に笑った。 「これもビジネスなの」 「ん〜、むぅ・・・」 圭一はうならずにはいられなかった。佐奈緒に一本取られた気分だった。 「お金をとる以上、それ相応のサービスを請け負う」という、佐奈緒の僧侶としての職業哲学のひとつの具現化が、この剃髪なのだろう。 確かに有髪より、剃髪した尼僧の方が、お経を読んでもらう側としても有り難味は増す・・・ような気がする。 佐奈緒の「葬式坊主」ぶりも侮れない。 ただ、 「むむぅ・・・ん〜・・・」 圭一は目のやり場に困っている。 剃髪に僧衣の佐奈緒が醸し出す仄かなエロティシズム――「尼僧の色香」に惑わされそうだ。 剃髪した頭の皮膚は血管が透けて見えそうなほど、青白く、繊細で、生々しく、「淫らな」という形容がピッタリくる。 「はン? どこ押さえてるのよ、この変態」 「もっと罵って・・・欲しいかも・・・」 「阿呆」 と佐奈緒は肩をすくめ、 「残念だけど、ご期待のサービスはうちではやってないわよ」 「期待してないっつの!」 「その代わりじゃないけど――」 佐奈緒はクルリと圭一に背を見せた。 「おあがりなさい。お茶でも召し上がれ」 「え? お茶?」 「檀家役員のご子息を、玄関先に突っ立たせておくわけにはかないでしょう?」 「ビジネスってわけかい?」 圭一の皮肉に、 「ええ、勿論そうよ」 佐奈緒の返答に、一片の曇りも湿りもなかった。 どうせ、空茶だろう、と思っていたら、ちゃんと和菓子も付いていた。高価そうな菓子だ。 佐奈緒の「サービス」は徹底している。 しかし、圭一はそれより、佐奈緒の頭の方が気になる。 チラチラと青く丸い頭に視線を送る。 どうにも佐奈緒の剃髪姿に慣れないでいる。 「有り難味はあるんだどうけどさ、どうにも馴染まねえんだよなあ」 「すぐに慣れるわよ」 佐奈緒は涼しい顔で、お茶を一口すする。こういうのを「達観している」というのだろう。 「手入れが大変だろう?」 「二日に一度剃るくらいよ。長い髪より手入れは楽だわ。それにサッパリして悪くないわよ」 「そろそろ寒くなってくるぜ」 「それが難ね」 「どこで剃ったんだ?」 「笹塚理髪店」 「ああ〜、あそこかぁ。にしても、なんでいきなり頭丸めたのさ?」 「しつこいわね」 佐奈緒は呆れた様子だった。 「あくまでビジネス。以前から寺に入ったら剃ろうと決めてたのよ」 「ふ〜ん」 「それに――」 佐奈緒は悔しそうに表情を歪めた。 圭一は驚いた。佐奈緒がこんなふうに露骨に感情を表に出すなんて、珍しい。 「貴方のお母さん・・・」 「俺のオフクロ?」 「貴方のお母さん・・・アタシのこと・・・って言った」 「え?」 「アタシのこと、“象山寺のお嬢さん”って言った」 Sanao side 圭一の母親だけではない。 あの日、満行の挨拶にまわった檀家の人々は、「象山寺のお嬢さん」と佐奈緒を呼んだ。 一人の尼僧として、寺の後継者として、「ビジネス」に臨もうとしていた佐奈緒には、その呼び方は屈辱だった。 無論、檀家の人たちに他意はない。昔からの呼び方がつい口から出てしまっただけだ。 しかし、佐奈緒は納得できなかった。 自分は近いうち、住職として寺を背負ってたつのに、まだ半人前、もっと言えばコドモ扱いされているように思えてならなかった。 これではいけない。 「ビジネス」にも支障をきたす可能性だってある。 尼僧住職・弓削佳蓮 をはっきりと早急に、周囲の人々に浸透させる必要を感じた。 そのための布石のひとつが剃髪だった。 圭一に話したように、元々剃髪するつもりだった。 未練はない。迷いもない。 ――これもビジネス。 と佐奈緒は割り切っている。 早速、床屋に向かった。 笹塚理髪店。檀家がやっている床屋だった。 これも佐奈緒の「政治」だった。 檀家の店で剃髪すれば、その家の者は心を動かされるだろうし、一種の美談として、またたくまに話は広まるはずだ。 最初は、 「何も剃らなくてもいいんじゃないの、象山寺のお嬢さんよォ」 と若い女性の髪を剃ることに抵抗を示していた店主のオジイサンだったが、 ――また「象山寺のお嬢さん」か・・・。 佐奈緒は微苦笑して、 「いいんです。遠慮せずきれいさっぱりやって頂戴」 「でも、さあ」 「アタシはキチンと剃髪して、僧侶の仕事と向き合いたいんです」 「う〜ん、お嬢さんがそこまで言うのなら・・・」 とオジイサンは頭をかきながら、不承不承、バリカンを持った。 バリカンを目にしても、佐奈緒の心は全く動じなかった。 ドゥルルルルルル とモーター音が鳴りはじめる。 小刻みに震える刃が前額の髪の生え際にあてられ、 ジャッ と挿しこまれ、 ジャジャジャジャアアアァァ と髪がめくれあがり、 バサッ と落ち、頭部にひと筋のラインが走り抜いても、佐奈緒は眉ひとつ動かさなかった。 ドゥルルルルルル 最初に刈ったラインの隣の髪に、またバリカンが這い入る。 ジャアアアアァァァ 髪が二枚の刃で根元から切断され、バリカンの動きに合わせ、グウゥゥ、と盛り上がる。バサリ! バリカンは一番短く剃れるタイプが使われている。だから、刈り跡は青白い。その青白い部分が、バアァァッと前頭部を中心に広がっていく。 ドゥルルルルル ジャジャジャアアァァ 髪が根こそぎ覆され、バラバラと散髪ケープに落ちていく。落髪は、ケープの上、佐奈緒の身体の傾斜を滑り、床へ降り積もっていった。 変わっていく鏡中の自分を、佐奈緒は冷ややかな目で見据えている。 「・・・・・・」 幼い頃から父に、お前が寺の跡を取るのだ、と言い聞かされてきた。自分が寺を守る、とごく自然に思っていた。 父が急逝したときも、尼になる覚悟はすんなり定まった。 尼僧は職業 寺はビジネス とドライに割り切っている。 ただし、ビジネスである以上、手は抜かない。 だから頭も丸める。 「顧客」の満足を得るため 「顧客」の信頼を得るため 「顧客」にナメられないため 髪を刈られる佐奈緒は、静かな心持ちだった。 オジイサンは右サイドの髪を、コームを使い、高々と持ち上げる。その根元に、 ドゥルルルルルル 鳴り動くバリカンがあてられる。 ジャ、 と髪がバリカンの刃で擦れる音がする。オジイサンはバリカンを一気に上へと押し上げた。 ジャジャジャアアアアァァ バリカンは長い髪を蝕んで、側頭部を青く染めていく。 「ありがてえ、ありがてえなあ」 オジイサンはいつしか涙ぐんでいた。 「あの小さかったお嬢が、先代の跡を継いで、寺のためにこうして女の命まで断って、真剣に尽くそうとしてくれてるなんてよぉ」 と目頭をおさえ、側頭部を刈り込んでいく。 「・・・・・・」 佐奈緒は黙っていた。やはり、淡々と鏡を見つめていた。 内心、 ――結構効くものね。 剃髪の効果にほくそ笑んだ。 バリカンがうなじを這い、上昇する。後頭部を走り、後ろ髪を刈り取っていく。 ジャアアアァァァ ジャジャジャジャアアァァ オジイサンは掌中の収穫した髪を、無造作に床に捨て、バリカンを操る。 ジャアアァァ ジャジャジャアアァ 長い髪はたちまちのうちに消えていった。 髪が消えた分だけ、後ろの眺めが広がる。 だが、佐奈緒にしてみれば、さしたる感興もおきない。 最初のバリカンが入って、頭髪がなくなるまでに、大した時間はかからなかった。「落飾」の容易さに、佐奈緒は拍子抜けさえした。 最短の丸刈り頭がタオルで蒸され、シェービングクリームが全体に塗られる。 オジイサンは職人技で、丁寧に巧みに、佐奈緒の頭を剃り上げていった。 ジッ、ジッ、ジッ、ジーッ、ジー、ジーッ、ジッ、ジッ、ジージー、ジジジ、ジーッ、ジッ、ジッ、ジジジー、ジジジ、ジッ、ジッ、ジー、ジー、ジジジ、ジッ、ジッ、ジー―― 泡だったクリームごと、微細な髪が剃り除かれていく。 ジー、ジー、ジッ、ジー、ジッ、ジジー、ジー、ジッ、ジジ、ジーッ、ジッ、ジーッ、ジジジジ、ジッ、ジッ、ジー、ジー、ジー、ジジ、ジッ、ジッ、ジッ、ジー、ジーッ、ジーッ―― 果肉のような瑞々しい青剃りの頭が浮かびあがる。 飛鳥王朝以来、出現した数多の尼僧たちと同じように、頭の軽さを、涼しさを、佐奈緒は今味わっている。 ジー、ジー、ジッ、ジッ、ジジジ、ジーッ、ジー、ジッ、ジー―― 最後にうなじを剃りおろし、佐奈緒の剃髪は終わった。 頭に残雪のように点々としているシェービングクリームを、洗髪台で洗い流される。 美容院ではシャンプーは後ろに頭をたおしてするが、床屋では前にたおすらしい。 剃りたての頭に、水の温度と感触を直におぼえる。 「お嬢・・・いや、住職、俺が死んだら、お経、お願いしますよ、絶対ですよ」 とオジイサンは嬉しそうに破顔していた。涙で目が赤くなっていた。 「笹塚のオジイチャン、そんなこと言わず、まだまだ長生きして下さいな。それに、アタシはまだ住職じゃありませんわよ」 と佐奈緒は微笑して、丸い頭を、つるり、とひと撫でして、初姿を鏡で確認した。 清清しさと艶っぽさが同居した尼僧ぶりに、満足した。 女心から満足したわけではない。ビジネスには容姿が重要な場合もあるのだから。 同時に思った。 ――一生、この頭・・・。 Keiiti side(twice) お茶とお菓子をごちそうになって、圭一は象山寺を辞去しようとしたら、 「ねえ、圭一クン、お願いがあるんだけど」 と佐奈緒に頼まれ、寺の手伝いをさせられた。ドブさらいやら、植木の剪定やら、荷物運びなど、佐奈緒は人使いが荒い。 「悪いわね、ウチ、男手がなくって」 「俺は寺男じゃないっつうの!」 抗議する圭一に、佐奈緒は、 「怒らない怒らない。お礼におごるわよ。この間、おいしいお汁粉屋を見つけたの」 「お汁粉ォ〜? 酒がいいなあ」 「アタシはお酒断ってるから、飲み系はNGなの」 「へえ」 以前の佐奈緒が呑兵衛だったことを知っている圭一は、ちょっとだけ感嘆した。「ビジネス」に対する佐奈緒の真剣さに、ちょっとだけ襟を正した。 「大切なのは心」と口先ばかりのおためごかしで、髪を伸ばし酒を飲む僧尼より、ひょっとしたら「葬式坊主」の道を行く佐奈緒の方がよっぽど仏の道に適っているのかも知れない。そんなことを考えたりした。 「じゃあ、お汁粉でいいぜ」 「よし、キマリね」 「どうせ、そいつもビジネスなんだろ?」 「言うじゃない」 佐奈緒は悪戯っぽい目つきになった。 「純粋な好意よ」 「覚悟しとけ、ワンコそばみたいに何杯も平らげてやるからな」 「あら、楽しみねえ」 圭一もお汁粉屋に行くのが楽しみになったりしている。 酒を断った佐奈緒だが、男の方は断っているのだろうか、などとバチ当たりなことを考えつつ。 (了) あとがき どうも、迫水です! このお話は、「二階堂琴乃のいない夏〜少女Yの場合」とは逆に下書きの段階では、「これは長くなるぞ」と覚悟していたのですが、書いてみたら、コンパクトにまとまって、あれ?となりました。最近、勘が鈍ってるのかな? これも以前から書いてみたかったお話です。 涙系でもなく、トホホ系でもなく、フェチ系でもなく、淡々と頭を剃る尼さんの話。チャレンジする前は大丈夫か心配だったのですが、書きあげてみて満足しています。結構好きなヒロインですね。 最後までお付き合い下さり、本当にありがとうございます。 |