或る一兵卒の物語 |
以下のストーリーは、架空の世界で架空の人物が繰り広げる架空のストーリーです。 ……と前置きして、この稿を進めていこう。 K国は国防上の理由から、徴兵制をしいている。 若い男は兵役を義務付けられている。規定の年齢になれば、兵営に入り、訓練を受け、軍務に就く。 古くからの決まり事で、 「〇〇のところの息子はおっとりとして頼りなげだったが、軍から帰ってきたら随分しっかりして、立派な男になったわい」 と目を細める老人もいる。一種の通過儀礼的な役割を果たしている。 「軍隊に行っていない男なんて、一人前の男じゃないわ」 と女たちも言い合っている。 ところが、昨今の風潮から、 「女性にも兵役を課すべし」 という議論が持ち上がっている。 女も男も、バカバカしい、ナンセンスだ、と鼻で嗤っていたが、あれよあれよという間に、20XX年、ついに法案が通過し、それが現実化してしまった。 無論反発の声も大きかったが、「愛国」「平等」「祖国防衛」のスローガンの下、女たちも銃をとることになった。まあ、男女ともに徴兵される国家は、意外とあるし。 「冗談じゃないわよ」 ソファーに身を横たえ、シャンパンをあおるのはK国のトップ女優A子だ。 芝居は少々臭いが、その類まれな容色から、 「黒髪のアフロディーテ」 と呼ばれ、愛されている。 男はA子のような恋人を求め、女はA子のような容姿になりたがった。 子役の頃からその存在を愛でられ、出演するドラマはことごとくヒットし、彼女がCMの商品は飛ぶように売れた。 高飛車で傲慢、とA子を謗る向きもあったが、間違いなく彼女はその芸能人生の絶頂にいた。 しかし、そんなA子にも「赤紙」は届く。A子は24歳になっていた。 今までは、学業、仕事、健康、を口実に徴兵を猶予されてきたが、もはや年貢の納め時だ。 いくら国民的女優でも兵役は逃れられない。いや、著名人だからこそ、義務の履行を強く求められる。 これから二年間、自由を抑制された生活に突入する。華やかなパーティーや派手な男遊びから遠ざかる。 「あのエルヴィス・プレスリーだってドイツで歩哨をしてたんだから」 とマネージャー(♀)は慰め顔で言うが、 「いつの時代の話よ!」 「じゃあ、エルヴィスの話はやめるわ。Y子(女優)やZ子(歌手)だって粛々と入軍したわ。髪を切って、泥まみれの訓練にも耐えて、そしてカムバックして今や時の人になってる。二年間のブランクなんて簡単に取り戻せるわ。辛抱して頂戴。貴女の徴兵忌避疑惑は深まるばかりよ。それは誰よりも貴女が一番感じているはずでしょ」 「クッ」 A子は唇を噛む。「兵役から逃げ回っている臆病女」との批判の声が、けして小さくないことは、マネージャーの言う通り、A子自身がよくわかっている。 「大丈夫よ」 マネージャーは請け負った。 「貴女が配属されるのは会計部だから、基本的に事務仕事よ。軍服を着たOLと思えばいいわ。そりゃ最低限の訓練はしなきゃならないけど、他の部署よりずっと楽よ。せいぜいおとなしくお仕事しなさい」 と因果を含められ、A子は、 「フン」 と顔をしかめつつも、マネージャーの言葉に服した。 ――二年間の辛抱……二年間の辛抱……。 と自分に言い聞かせる。 それでも不安はある。 例えば、 「ねえ、やっぱり髪は切らなくちゃダメ?」 少女のようにおずおず訊ねる。長い美髪はA子にとって、命にも代えがたい女優としての財産だ。シャンプーのCMにも何本も出演している(なにしろ「黒髪のアフロディーテ」だ)。 「できれば肩の辺りで揃えた方がいいわね」 というマネージャーの助言にも、 「絶対いやっ!」 と耳を貸さない。 「ならいいわ」 マネージャーはあっさり折れた。 A子は勝ち誇った顔になり、 「当分はシャバの空気を満喫するわ」 その宣言通り、A子が入隊前の日々を度外れた遊興に費やしたことは、言わずもがな、である。 「明日入隊なの」 セレブ御用達のワインバーのカウンター、日本円でン百万もするビンテージワインをあけ、A子は若手ナンバーワンと謳われている映像作家のMにしなだれかかる。最後の夜、数多いる恋人の中からこの男を選んだのは、いつものように気まぐれからだった。 「寂しくなるな」 とMはA子の髪を撫でる。 「この髪も見納め、かな?」 「うふふ、それがね――」 A子はイタズラっぽい目をして、 「会計部だから切らなくていいんですって」 「へえ、良かったじゃん!」 「兵役なんてチョロいもんよ。貧乏人の娘たちがシゴかれてヒイヒイうめいてる間に、OLごっこ。OLの経験なんてないから、かえって面白そうだわ」 「二年間か」 「待てる?」 「百年だって待てるさ」 「嬉しい」 とMの肩に顔をうずめながら、耳元で囁く。心の中では、 ――もしかしたら、逞しいエリート士官と恋のアバンチュール、なんて。 とふてぶてしく近い未来を想像したりしている。 とりあえず、その夜はMと朝まで燃えた。 いよいよ入隊の日。 マスコミに乞われるまま、A子は他の芸能界からの入隊組と共に記念撮影をした。 最近時代劇のヒロイン役で人気を博したU子や、アイドルグループを一時休業してきたP子、女心を切々と歌い上げるシンガーソングライターのX子、「国民の聖母」とちょっと前に一世を風靡したQ子も長かった髪をベリーショートに刈り込んで、写真におさまった。 他にも美形で高名でセレブな女性芸能人たちは、何人もいたが、即日写真がお披露目されると、 『A子が一番美しい!』 『A子が他の女優たちを公開処刑!』 とネットを騒がせた。A子が一人だけロングヘアーだったせいもあるのだろうが、肌のコンディションも最高だった。 「また、二年後、みんなでパーティーしましょうね」 と彼女らは言い合い、軍隊社会に足を踏み入れた。 入隊者は軍用車両で、それぞれの任地へ移動する。 A子も指示された車両に乗り込み、勤務地へと向かう。 同じ車両に乗っている女性たちは、皆髪を男みたいに切り、いかつい体つきの娘ばかりだ。 ――この人たちも会計部の同僚なのかな? 違和感がある。どう見ても事務職よりレンジャー部隊の方が似合いそうな女子ばかりだ。 「あの……A子さんですか?」 いかにも田舎出の入隊女性がおずおずと話しかけてくる。 ――ほら、きたよ〜。 と思いつつ、 「ええ」 A子は艶然と微笑む。 「あの、さ、サインもらえますか?」 一人が頼むと、 「わ、私も!」 「あたしも!」 と次々と手帳を差し出される。塩対応で知られるA子だったが、これも同僚への気遣い、と快く応じた。 「A子さんもやはり最前線に志願を?」 「え? いや、アタシは会計部よ」 「そうですか」 と訊いた新兵も不得要領顔で黙った。 ――最前線? というワードが耳にひっかかる。嫌な予感がする。 同僚たちのサイン攻めに応えつつ、背筋が寒くなる。 車は会計部のある州を素通りして、さらに北上していく。 ――あれ? あれ? とオロオロしている間にも車両は進み、国境付近の基地に到着する。 最前線に送り込まれてしまった。 ――なんで? なんで? なんで? もしかして車両を間違えたのか?とA子はあわてふためく。 その頃、A子のマネージャーは、遠く国境の方角に向かい、 「ごめんね、A子」 と手を合わせていた。 A子の交友関係は広い。その関係者の中には、敵国のスパイ容疑をかけられている者も数名いて、A子にもあらぬ疑いが降りかかりかけている。彼女の芸能プロダクションはA子の潔白をしめすため、急遽予定を変更し、あえて危険地帯を彼女の配属先にするよう、軍に働きかけていたのだった。 「貴女のためなのよ」 というマネージャーの言葉も、死地に送られて狼狽しているA子に届くはずもない。 A子にはさらなる過酷な運命が待ち受けていた。 入営した女性兵士たちは、荷物を解く暇もなく、庭に整列させられた。 小隊長の顔を見て、A子は我が目を疑った。 ――B子! 高校の頃、散々イジメたクラスメイトだった。 B子はあらかじめ、A子の配属を知っていたらしい。 「久しぶりだね、A子」 とA子に笑いかけた。邪悪な笑みだった。4年の間に職業軍人となって、昇進したようだ。一兵卒のA子とは公的に上下関係が生じている。 「ひ、久しぶりね、B子」 とひきつってA子が笑うや、途端に、 バシイッ! B子に頬を打たれた。 「”小隊長殿”だろ。ちゃんとした言葉を使え!」 プライベートでは勿論ドラマの中ですら、人を殴ったことはあっても殴られたことはないA子は、あまりのショックにすぐに声が出なかった。鯉みたいに口をパクパクさせるばかりだ。 「返事!」 「はいっ!」 A子は直立不動で声を張り上げた。 「申し訳ありませんでしたっ、小隊長殿!」 「官姓名を名乗れ!」 「K国陸軍12師団87小隊所属A二等兵でありますっ!」 鯱張って敬礼するA子に、B子はフンと鼻を鳴らし、 「これからたっぷりと可愛がってやるから楽しみにしておけッ! わかったか、A二等兵! ここは最前線、いざ戦闘になったら、最も死傷が出ると予測されている。せめて敵の喉笛に喰らいついて、差し違える根性があるだけのK国兵士に教育してやろう」 「……あの……アタシ、てっきり会計部所属だと……」 「返事ッ!」 バシイッ、とまた頬が鳴った。 「はっ! よろしくお願いいたしまふぅっ!」 K国トップ女優は泣きべそをかきながら、不器量な上官に何度も敬礼する。 A子は過去、B子にしてきた仕打ちを思い返し、背筋を凍らせた。 仲間たちと徒党を組んで、 「このブス!」 と罵り、跪かせて、蹴りを入れた。使い走りをさせた。そんなことはまだ序の口で、B子の弁当にゴキブリの死骸を入れたり、イケメンの先輩に告白させてフラれるその一部始終をケータイで撮影して、皆に見せて回ったり、いや、そんなことはまだまだ軽い方で――といった壮絶なイジメを繰り返していた。 因果応報、という言葉が浮かぶ。悪いことはできないものだ。人生でこんなに後悔したことはない。 「A二等兵ッ!」 B子はA子が後ろでまとめている髪を引っ張り上げ、 「なんだぁ、この長髪はッ! 貴様、軍を舐めているのかッ!」 B子はものすごい膂力で、A子の髪をつかんで地べたを引きずり回した。新しい軍服はたちまち泥まみれになる。 「すみません! すみません! すみません!」 A子は悲鳴をあげた。 「き、切りますっ! 切りますっ! 切りますうぅぅ!」 極限状態で自分でも思いがけぬ言葉を連呼する。 「当然だ」 B子はA子の髪を離し、汚いものでも触ったかのように、両掌をゴシゴシと腰の辺りで拭う。 他の面々も強張った表情で、この新兵苛めを見ている。 「後で……営内の理髪店で、き、切ります」 無念の言を搾り出すA子だが、 「ダメだ」 B子は撥ね付けた。 「今、ここで切る」 B子の言葉に、A子は、サーッと顔を青ざめさせる。 B子に命じられ、下士官たちが断髪の支度をはじめる。 「いらぬ世話をかけやがって!」 と軍曹に小突かれた。 椅子に座らされ、刈布を巻かれ、じっと息を詰めているA子。その周りをB子はゆっくり歩きながら、 「A二等兵ッ! 今回は本官が直々にハサミを執ってやる。ありがたく思えッ!」 「…………」 「返事ッ!」 三度打擲された。女優として命とも言える顔は、すっかり腫れあがっていた。 「小隊長殿、ありがとうございますっ! お手数をかけ、申し訳ありませんっ!」 「二度とこんな不心得のないよう、短く刈ってやるッ!」 と背中まで垂れこぼれる長い黒髪を、B子は無造作に引っ張りあげ、 ジャキッ! ジャキッ! と乱暴に切り刻んでいった。 国中の男たちにため息をつかせた国民的女優の美髪は、地に落ち、砂や泥にまみれる。 B子は残忍な微笑をうかべ、舌なめずりして、ザクザクと無惨な収穫にいそしむ。サイドが刈られ、バックも刈られる。 ジャキッ! ジャキッ! バサッ! バサッ! 切り口は歪で、ピンピンはねている。 「軍隊の厳しさを叩き込んでやる」 と一年に五千万円かけてケアしているという伝説のある髪を、根元近くから刈り取っていく。 髪を刈られながら、A子は昔視たドキュメンタリーフィルムを思い出していた。1944年、ナチスドイツから解放されたパリで、占領中、ナチと関係をもった女たちが市民の手によって髪を坊主刈りにされる映像だ。髪を刈られる女たちは、みんな虚ろな表情をしていた。圧倒的な暴力になすすべもなく、自身の転落に呆然としている、そんな表情。 今の自分も同じ表情をしているのだろう。心と顔を繋ぐ神経が分離しているかのようだ。 長い髪で隠れていたウナジが、マユが、アザが、ホクロが、一斉に外界に躍り出る。 B子や下士官に扇動され、他の新兵たちもA子に嘲笑や罵声を浴びせる。 「この売女!」 「国民の義務を何だと思ってるの!」 皆、ここに来る間、A子にサインや写真をせがんできた娘たちだった。A子は目を伏せた。この瞬間、A子は小隊における新兵のカースト最底辺に堕したのだった。 ジャキッ! バサッ! ジャキッ! バサッ! ハサミは獰猛にA子の髪を、齧り続ける。 頭の地肌が覗くほど、髪は刈り詰められる。 「胸がスーッとするわ」 B子は復讐の快感に酔いしれている。 しかし、これは終わりではない。むしろ始まりだ。それは、A子もB子も周囲も知っている。 切った後、髪は洗われた。ちょっと前までA子がCM出演していたシャンプーで。 K国指折りのヘアアーティストによって整えられてきた美麗な髪も、さっさと焼却炉に放り込まれていた。「黒髪のアフロディーテ」はこの地上から消去された。 それから、A子は無残な虎刈り頭でシゴきにシゴかれまくった。 B子は徹底的にA子を苛め抜いた。 他の新兵はイジメの矛先がA子に向けられたことで、ホッと胸を撫でおろしていた。そして、B子のサディズム的関心をA子一人に背負わせるばく、積極的にA子イジメに加担した。 A子は孤立した。囃され、笑われ、罵られ、腹や背中を打たれたりもした。この凄絶な状況に、しかしA子は耐えるしかなかった。 自由時間も奪われた。 外出日には、きまってB子に兵舎の清掃を命じられた。ゴミを拾い、廊下を拭き、トイレを磨き、小間使いのように働いた。髪や肌をケアする暇も与えられなかった。 そのせいで、A子の容色は日増しに衰えていった。 ケア不足だけでなく、イジメやシゴきでストレスが溜まったのだろう、その顔には盛大にニキビができていった。 入隊後、一週間経って、基地内の理髪店で散髪を許された。 「ここまで短くされたんじゃねえ」 と理髪師は困惑し、結局A子は生まれて初めて頭にバリカンをあてられた。 ジャアァァアァアアアァ ジャアァァアァァアアァ とスポーツ刈りにされてしまった。 刈り込まれた髪を見て、A子はポロポロ涙を流した。祖国で最も美しく長い髪の持ち主だったのに、今は辺境の危険地帯の汚い床屋で、男みたいな髪型にされている。 B子には除隊するまで、そのスポーツ刈りでいるよう命じられた。 「じゃなきゃ丸刈り坊主だよ」 と脅し文句を添えられて。 毎日の泥だらけの訓練で真っ黒に日焼けした。脆弱な肉体は悲鳴を上げている。 しかし、B子は上官という立場から、容赦せず虐待を続行した。日焼けのあとは、醜い染みになった。 お情けで与えられる僅かな休暇も、外出もせず、ひたすら丸太のように眠った。 二年間の兵役を「無事」勤めあげ、A子はシャバに出た。 二年前とはだいぶ景色が変わっていた。 何よりA子自身が変化していた。 劣化、などという単語ですら生温いほど容姿は様変わりしていた。 入隊前の美貌は霧消して、「日焼け芋女」と堕していた。 入隊時と同じ場所同じ面子でふたたび集合写真を撮った。 美容の意識が低かった女芸人たちも、軍隊生活がダイエット効果となって痩せ、軍の優しい先輩に、メイクやスキンケアを教わったりして、逆に入隊前より美しくなっていた。 A子だけが一般人以下になっていた。 かつてのライバル女優やイビリ倒した後輩女優は、A子とツーショット写真を撮りたがった。「醜女」と一緒なら、自分の美が一層引き立つし、過去の意趣返しにもなった。 これらの写真は当然、ネットにアップされ、全国民に公開された。 A子のカムバックを二年間待ち焦がれたファンは、自身の目を疑わずにはいられなかった。 『これがA子?!』 『なんだ、あの髪型?!』 『スポ刈りじゃねーか!』 『信じられない』 『ブサイク過ぎでしょ!』 『素人の女の子の方が美人だぞ』 『軍隊生活で何があった?』 『嘘だと言ってくれ!』 と悲痛なコメントがネットを飛び交った。 そんな幻滅と絶望の声の中、A子は芸能界に復帰した。 だが芸能界は厳しい。 復帰を祝う番組に何本か出演したが、それっきりで、やがて、醜女役やオバサン役のオファーばかりが来るようになっていた。 以前のA子ならブチ切れて拒否していたろうが、今のA子は過酷すぎる軍隊生活で、大切なものを失っていた。 自信と誇り である。 散々イビられ、蔑まれ、怒鳴られているうちに、自分は取るに足らない哀れな人間だ、と刷り込まれてしまった。 社会に戻ってからも「洗脳」は解けず、 「お仕事が頂けるなら」 と、かつてのトップ女優にはふさわしくないオファーにも応じる。 その卑屈さが、 人気と向上心 を彼女から失わせた。 ファンは激減。かつてのライバルたちにも水をあけられた。事務所の人々も冷淡だ。 今日も恋愛コメディーの撮影。 ヒロインが入店したレストランのオバチャンウェイトレス役。 皿を割って店長に怒られ、ヒロインにかばわれるといった役柄だ。 「大丈夫? 誰にだってミスはあるわ。気を落とさないで」 と劇中、ヒロインに慰められ、 「うっ、うっ、ありがとうございます」 と涙を流してお礼を言う。本当に泣いてしまった。 カットがかかり、 「C子チャン、お疲れ様!」 「いい演技だったよ!」 「最高だよ!」 とヒロイン役を取り巻き絶賛するスタッフ陣を避け、A子はエキストラにまぎれ、その場を去っていった。 それが、業界人たちが見たA子の最後の姿だった。 後日談は、ない。(by太宰治) (了) あとがき リクエスト小説第6弾はキムソヒョンさまからのリクエストです♪ リクエストありがとうございます! キムさん、40通くらいリクエストなさってくれたんですが、一人の方のリクエストをバンバン採用するわけにもいかないので、中からこれをチョイスしました。お隣の韓国で女性の兵役義務が実現したら、というストーリーであらすじを書いて下さったので、それに沿って書いてみました。結構エグいストーリーだな(^^;) 韓国の文化や社会についてほとんど知識がなく(自分でもビックリするくらい無知です・汗)、また韓国の方が何かの拍子に読んで気分を害されるかも知れないので、架空の国家を創造しました。また、ミリタリー関係にも疎いので、ツッコミどころもあるかとは思いますが、どうかご容赦くださいm(_ _)m だったら他のネタにしなさいよ、って話なんですけど、なんか書いてみたかった(^^;) もうちょっと粘ってみたいお題ですが、今回はこの辺で。 もう今年も暮れようとしていますが、皆様健康には十分注意して、新年を迎えましょうね! お付き合いいただきありがとうございました(*^^*) |