少々センシティブな内容が含まれている可能性がある雑文 |
これから開陳していくストーリー、いや、ストーリー以前の雑文は、タイトル通り、少なからずセンシティブな内容を含んでいるかも知れない。 なので、読者の方々も作者の非良心的な、意地悪な、無責任な、筆まかせな、この文章遊戯に引っ張られず、クールな憫笑をもって受け流されたし。 ・・・と前置きして、この雑談を進めていきたい。 雑談の主は、甲斐(かい)君と乙川(おとかわ)君。来春、某私大を卒業見込みである。双方とも二十三歳。甲斐君は一留、乙川君は一浪して、二人仲良く卒業して、勤め人となる。 就職も決まり、後は落第しないように、適当に授業に出て、悔いの残らぬよう、自由な学生生活を満喫している最中だ。 この二人、実は重度の女性剃髪マニアである。二人でコソコソ落ち合って、剃髪話に打ち興じている。類友ここに極まれり、だ。ちなみに二人ともモテない。全くモテない。乙川君に至っては童貞である。 今夜も、新しくできた国道沿いのスタバで駄弁っている。 スマートフォンで「萌え動画」「萌え画像」をチェックしながら、 「海外の女坊主モノって、どれもパターンが同じで、食傷気味だわ」 「国産の女坊主ネタがもっと欲しいところだな」 と言い合っている。 甲斐(以下・甲)「実は最近ネット上で非常に興味深いネタを見つけてね」 乙川(以下・乙)「画像かい? 動画かい?」 甲「一応文章、かな」 乙「なァんだ、詰まらん」 甲「一応尼さんモノ、かな」 乙「ますます詰まらんね。俺、宗教系の剃髪苦手って知ってるだろ?」 甲「七年前の話になるんだけどな」 乙「七年前?! おいおいどうしちゃったのさ、そんな古いネタ持ってきて」 甲「某所のカキコなんだけどな」 乙「ああ、あそこね」 甲「まあ、ちょっと見てみろよ(と乙川君にスマートフォンを見せ)この書き込みなんだけどさ」 乙「どれどれ(と覗き込む)」 、まさか自分の身に起こるとは思わなかった事20 488 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 20:12:33.25 ID:Nagy0YJn 髪を全部剃ることになったこと 我が家は寺で、兄や弟がいないから長女の私が継ぐことになった。 そのため出家する必要があるんだけど、数年前までしなくてよかった女性の剃髪がここ数年で義務になったらしい。 私の髪の毛は3月までの命…そう考えると髪の毛が愛しい…。 ここ最近毎日カツラ被ってる夢を見るし、バリカン見るたびに身構えてしまう。 今ならハゲたオッサンに対して優しい気持ちになれる。 あと3ヶ月でなんとか腹括りますorz 甲「宗教系だけどさ、全然そんな感じしないだろう?」 乙「う〜ん、まあ、信仰とか帰依とかじゃなくて、父祖からの既得権益を譲渡してもらうため、ルール上嫌々坊主だね。確かにどっちかといえば、校則部則断髪のカテゴリーに近いかなあ。書き込んだ日は2012年12月30日、悲しい年の瀬やね」 甲「よっぽど鬱憤が溜まってたんだろうなあ」 乙「しかも喪女板で。泣ける・・・。sageで書き込んでるのが、また、いじらしい」 甲「誰かにブルーな気持ちをわかってもらいたかったんだね」 乙「女は共感を求める生き物だからな」 甲「積もりに積もった剃髪への苦悩を、吐き出すようにカキコしたんだろうけど、まさかその書き込みが七年後も、各所に残り続けるとは思ってもみなかったんだろうね」 乙「こうやって特殊な性癖の二人の話の肴にされたり、な(笑)。ネットは怖い怖い」 甲「文章とかもしっかりしてるし、この後のやりとり(後述)を閲覧する限りじゃあ、真面目でコミュ力――多分に八方美人的だけど――もあるし、品もある。“懲役七〇〇年”とかいう断髪小説系サイトの小説に出てくる寺娘は、遊び人や変人ばっかりだけど、実際は優等生タイプも多いと俺は思うのよ」 乙「そうだね、実家が実家だから、“人様から後ろ指さされないように、しっかりしなきゃ”って気を張って暮らしてる娘も多かろう。この娘、長女らしいしな」 甲「“今ならハゲたオッサンに対して優しい気持ちになれる。”ってくだりも無理してトンがってみせてる感じだし」 乙「板やスレッドの空気に合わせて? “少しは悪ぶらなきゃ”“優等生っぽく思われないようにしなきゃ”って?」 甲「そういう姿勢が優等生的なんだけどな」 乙「喪女板ってそういう相互監視厳しそうだしね」 甲「実際、最後チクリとやられてるし(後述)」 乙「そもそも女の世界って横並び型だからな。出る杭打たれる、だ」 甲「乙川君、女を上から目線で語りたがりすぎ! だから童貞なんだよ」 乙「う、うるさいよっ(汗)」 甲「そう怒るなよ」 乙「喪女板に書き込みってことは、この女の人も非モテ系なのかな?」 甲「モテ女だったら、自分が頭丸めて寺継がんでも、彼氏に継いでもらうのが定石なんだがなぁ。カノジョが剃髪するって言ったら、フツーの彼氏なら止めるだろうし・・・。まあ、俺が彼氏だったら狂喜乱舞だけど」 乙「そういう頼れる彼氏もいないし、今後巡り合える可能性も薄い、ということか。姉妹でどっちが後継ぐか揉めたりしたのかな。“姉貴が長女なんだから姉貴が寺継ぎなよ!”とか」 甲「あんまり要領よくない人物像が浮かぶな」 乙「彼氏もおらず、胸襟を開いて内心を打ち明けられる友人もなく、年の瀬の夜、某所に吐き捨て上等なレスを」 甲「20代(後述)非モテ系。学生かな? 社会人かな? でも、どう考えてもバリキャリとは思えん」 乙「剃髪メチャメチャ嫌がってるけど、オシャレな人なのかな? 髪なくなったら逃げ場なくなるような容姿なのかな?」 甲「そういう容姿のヤツならゴマンといるだろう。無論、俺たちも含めて。似合う方がレアケースだぜ」 乙「まあ、そもそも、かわいい娘が喪女板に居るわけないか」 甲「かわいいけど自己評価低すぎる娘も案外いるんじゃないかな。この人がそうだとは言えないけれどね」 乙「髪長いのかなあ」 甲「“私の髪の毛は3月までの命…そう考えると髪の毛が愛しい…。 ”ってややナルシスティック気味に書いてるくらいだから、まさかショートじゃあるまいよ。そこそこ長いんじゃね」 乙「誰かスレの住人で訊いてくれる人いなかったのかなぁ、髪型のこと」 甲「それは思う! スゲー思う!」 乙「ま、奇抜な色や形じゃないっていうのはわかる」 甲「優等生タイプだからな。よもや緑髪のモヒカン女っつうことはあるまい」 乙「たまに動画投稿サイトで、“headshave”で検索かけて海外の女坊主動画視たら、剃られるのがケバケバしい色の超短髪でタトゥーだらけのネーチャンだったりして、萎えることあるよね」 甲「後ろから刈っていくパターンも勘弁だよな。変化が全然わからない。ズバッと前からいってもらいたいね」 乙「動画サイトあるある・女坊主編、だな」 甲「話が脇道に逸れてるぞ(笑)」 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 乙「“ここ最近毎日カツラ被ってる夢を見るし”って、かなり重度の剃髪忌避者だ」 甲「年頃の娘さんだ。無理もない。フェチ的には興奮を禁じ得ないが。でもカツラの夢って・・・。普通、髪切られたりする夢とかじゃね?」 乙「(自分のスマホをいじって調べ)カツラの夢って、夢占いでは『コンプレックス』とか『秘密』『本心を隠したい』って凶夢らしい。ドンピシャじゃね?」 甲「『本心を隠したい』ってトコが一寸ひっかかるね。きっと、性格的に、周囲の人たちに“坊主厭だ〜”って本音、言えないんだろうね。特に檀信徒さんたちの前じゃ、優等生の仮面をかぶって、“頑張ります!”“立派な僧侶になります”“よろしくお願いします!”みたいな感じなんでないの」 乙「裏ではコソコソ某所で愚痴って。たまらんね〜」 甲「“バリカン見るたびに身構えてしまう。”というのが生々しくていいね。この一文があるのとないのでは、値千金の差があるよ」 乙「よっ! このバリカン好きのド変態!」 甲「おいおい(汗)」 乙「ここでこの女性――面倒だから、便宜上仮名をつけよう。喪奈(もな)って呼ぼう――この喪奈が言及しているバリカンて、本物のバリカン?」 甲「“本物のバリカン”てどういう意味?」 乙「自宅にバリカンがあって、それを直接見てビビッてるのか、それともテレビやネット動画で間接的に見て怯えてるのか、ってこと」 甲「個人的には前者であって欲しい。何にせよ、この『バリカン』の四文字で、俺はKO寸前だ」 乙「確かに、生々しいな。バリカンを目の当たりにして、“この刃が三か月後には、あたしの髪に差し込まれるんだ!”という、まるで婚約者の巨根に怯える処女だ(笑)」 甲「そうそう、この“数年前までしなくてよかった女性の剃髪がここ数年で義務になったらしい。”って箇所。もうちょい早く出家を決めとけば良かったのに。持ってない女だよね〜、喪奈」 乙「女性の剃髪については、各宗派とも規制緩和に向かってるように思ってたけど、逆の場合もあるんだな」 甲「剃髪=義務、と捉えているところが、いかにも現代の寺っ子尼さんらしい。『宗教』の二字を遠く引き離している。やっぱり、校則断髪、部則断髪にカテゴライズされるべき件だな。しかもスキンヘッド!」 乙「3月に剃髪するみたいだけど、ってことはやっぱ学生なのかなあ?」 甲「あるいはね。修行とかはまだ先の場合も多々あるが、3月剃髪組は意外と多い。日本で一番女坊主発生率が跳ね上がる月だと言っても、過言ではないな」 乙「へぇ〜、流石、尼僧剃髪に造詣の深い甲斐君のことだけはある」 甲「いやいや、それほどでも(照)」 乙「冷やかしてるんだけどね」 甲「おいっ!」 乙「しっかし、曲がりなりにも出家するんだろう? 剃髪以外にも色々不安はあるだろうに。髪のことばっか書いてるけど」 甲「女性にとって頭丸坊主はそれこそ地獄の苦しみだろうよ」 乙「まあね」 甲「もしかしたら、諸々不安を書き込んでいったら、キリがない、それじゃ食いつきが悪かろう、と、とりあえず剃髪一本に絞ったのやも知れぬ。・・・喪女にとって、髪は最後の砦である場合が往々としてありそうだしな。同情を引きやすそうだ、と踏んでたりしてな。穿ちすぎか(笑)」 乙「できればロングヘアであって欲しい」 甲「また蒸し返すか(笑)でも喪奈がこれほど執着していた髪だ。少なくとも、本人にとっちゃ自慢の髪だったんだろうね」 乙「たまりませんなあ(ゲス笑い)」 甲「乙川屋、お主もワルよのう、ふふふ(ゲス笑い)」 乙「“あと3ヶ月でなんとか腹括ります”って一応自己解決してる」 甲「せざるを得ないんだけどね」 乙「“orz”のAAに時代を感じる」 甲「でもこの書き込みの直後、2013年1月に“あの事件”が起きたんだ」 乙「事件? 2013年の1月? 何かあったっけ?」 甲「ホラ、あの騒動だよ」 乙「?」 甲「A〇Bの峯〇さんの一件」 乙「ああ! あれか! もうそんなに経つんだ!・・・て、お年寄りみてーだな、俺(笑)」 甲「世間だけでなく、フェチ界隈にも衝撃を与えた――」 乙「あの事件で完全に『女の坊主=ありえない、かわいそう、見てらんない』ってネガティブな風潮が日本中を覆いつくしたんだよなぁ。迷惑な話だよ。さらに迷惑なことに、ネットで女坊主関連の検索をかけると、必ずあの事件にまつわる記事がワンサカ出てきて、ジャマでジャマで仕方ない。二次被害だよ。全ては峯〇の勝手なのにさ。なのに、峯〇本人はちょっと前、懲りずにまーたスクープされたみたいでさ、あ〜、ムカつく〜!」 甲「まあまあエキサイトするなってば。それは置いといて、喪奈にとっちゃ、さぞ心揺らぐ出来事だったろう。峯〇さんの動画は、何らかの形で絶対観ているはず」 乙「“あ〜、あたしも二か月後、こんなふうになっちゃうんだ”って思っただろうな」 甲「しかも世間的に、女が坊主になることに対して、超マイナスイメージが蔓延してたし、喪奈にすれば最悪の逆風、相当凹んだろう」 乙「タイミング悪すぎ! つくづく持ってないなあ、喪奈」 甲「喪奈の場合、剃髪だから、峯〇さんの丸刈りよりもっと短いツルツル坊主。無毛状態」 乙「身もだえして嘆いたろうな」 甲「連日、ネットニュースやワイドショーで報道されてたしな。実家暮らしだったら、家族みんな喪奈の前では、峯〇さんの話題はNGだったはず」 乙「案外、デリカシーのない身内がいて、飯時とかに峯〇がらみの冗談飛ばして、変な空気になったりしてな。喪奈、踏んだり蹴ったり(笑)」 甲「それじゃ、スレの続きを閲覧してもらおうか(とスマホ画面をスクロール)」 489 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 20:23:24.31 ID:N2FVBHC2 喪坊さん 490 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 20:26:53.18 ID:MB1V1BFj >>488 立派だと思うよ 坊主にしてみたくても一般的な女は出来ないんだから、特別な経験ができるってのは羨ましくもある。 大変なこと多いと思うけど、頑張ってね 491 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 20:30:51.65 ID:nnvWj+u+ >>488 ウィッグを買い揃えて見るのはどうだろう 492 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 21:18:15.00 ID:Pxo2JMiR >>488 テレビで見た住職だっていう女性は髪長かったけど出家したらもう髪の毛伸ばすことできなくなるの? それとも出家のためだけに剃るの? 493 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 21:20:27.88 ID:dExvTTfA >>492 宗派によると思うよ (略) 495 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 21:53:18.22 ID:OWY/WGAr >>488 寺位の家柄ならお見合いしても誰かくるんじゃない? 田舎の方ならなおさら 496 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 21:53:23.08 ID:UT6brZnm >>488 こないだ電車で50代くらいの剃髪されている尼さんを見たけど その圧倒的で凛とした佇まいに乗り合わせた乗客みんな背筋伸びてしんとなってた。 虚飾を排した美しさというか潔さというかなんかそういうものってあるよね。 ん、ま、髪は二度と生えてこないわけじゃないんだし! むしろつるつるを維持するメンテが大変そうだなー。 497 :488:2012/12/30(日) 23:33:35.44 ID:Nagy0YJn 思いのほかレスもらえてビビってますwみんなありがとう >>490 ポジティブな考えも大事ですね・・・。頑張ります! >>491 ウィッグ・・・高そうだなあ。でも、買い揃えればいろんな髪型楽しめそう。 考えてみます('ω')ノ >>492 出家のためだけに剃るので、いずれは髪を伸ばす予定。 ただ、まだ20代なので、おしゃれしたい年頃でもあったり・・・。 そういうのから離れたところに悟りがあるんでしょうけどね。 >>495 どうなんでしょう。私の上の代は皆恋愛結婚らしいので、あまりそういう話は出てないです。 私の家はそこまで大きい寺ではないので、難しい気もします; >>496 素敵な尼さんですね・・・自分もなるならそんな尼さんになりたいです。 髪は最終的にまた伸ばす予定なので、つるつるは維持しないと思いますが、 やっぱりつるつるの方が威厳?がある感じがしますよねー 乙「書き込みから11分後、早速レスがついてる。喪坊さんって揶揄されてる(苦笑)」 甲「“ビビッてます”って本音だろうね。かなり小心な人だと思う。動物占いだとコジカだな」 乙「古っ」 甲「半面好意的なレスばかりで、嬉しそう。構ってちゃんなのかも知れない」 乙「女は大なり小なり構ってちゃんなのさ」 甲「またすぐに上から目線で女を語ろうとする。悪い癖だぞ。ま、いいや。それにしても、喪奈の返レス、全部敬語」 乙「敬語じゃダメなの?」 甲「ざっと読んでみたけど、ここのスレ住人は皆、互いにタメ語だからな。喪奈、スレの空気に馴染めてない。ほとんど部外者なんだろうね。返レスを見ると、良く言えば律儀、悪く言えば八方美人だな」 乙「つけられた全部のレスに対して迎合的。たぶん他人の顔色をうかがうタイプ。いじめられ経験もありそう」 甲「なんかプロファイリングみたいだな(苦笑)」 乙「でも受け答えもちゃんとしてるし・・・温厚な常識人なんだろうね」 甲「いずれは髪を伸ばすってこと、しきりと強調しとるな。ウィッグについては、全く考えていないし、乗り気ではなさそう。値段のことを気にしてるね。金ないのかな? 剃髪から髪を伸ばす間どうやって隠すつもりなんだろう」 乙「帽子で誤魔化すとか? “おしゃれしたい“とあるけれど、完全な非モテ系ではなさそう」 甲「そうだね」 乙「見合いすすめられてたね」 甲「喪奈は消極的だな。両親など恋愛結婚なので、って、だったら自分も恋愛しろよ!って思うけど」 乙「いずれは恋愛したいんじゃないの」 甲「今は相手がいない、と」 乙「男に対して免疫なさそう。だから喪女板なんかに居るんだろうけどさ。尼さん的には理想的なんだと思うけど。“きれいな身体のまま仏門へ”みたいな」 甲「処女だと決めつけるのもどうかと思うぞ。いくら自分が童貞だからって」 乙「うるさいな〜」 甲「文章は整ってるんだけど、歯切れは悪いし、パワーとかも感じられないんだよね。だから、家族に寺を押し付けられたんだろう」 乙「皆結構優しいね」 甲「でも、この喪奈のレスから3分後――」 498 :彼氏いない歴774年:2012/12/30(日) 23:35:17.75 ID:NRHuM9Oj 全レスきもっ 乙「いかにも某所らしい、“ザ・喪女”的なレスでございますなあ」 甲「性格の悪いヤツはどこにでもいる。特にこういうトコはな」 乙「八方美人的な性格が災いしたなあ。この498のクソ喪女さえいなければ、もっと色んな情報が得られたんじゃないかと思えば、498の存在が憎い。呪わしい! 知覚過敏になれ! 歯周病になれ! ヤブ歯医者に歯三本くらい抜かれろ!」 甲「ここで喪奈の消息は途絶える」 乙「2012年の年の暮れ、一夜限り現れたミステリアスエンジェル」 甲「ダセー。乙川君、ポエマーの才能皆無」 乙「ほっとけ!」 甲「で、この三か月後・・・」 乙「剃ったんだろうな、バサッと」 甲「剃ったんだろうな、ツルッと」 乙「バリカンでガァーッと」 甲「また伸ばすぞー、と心に誓いつつ尼さんの出来上がり」 乙「剃るまでの葛藤はどんどん激しくなっていっただろうな」 甲「坊主になった自分を鏡で見て、死にたくなったろうな、きっと」 乙「泣いたかもな」 甲「ゼッテー泣いてるはず」 乙「七年後の今ではすっかり立派な尼僧様となっておられることだろう」 甲「結婚もしてるかな」 乙「子供ももういたりしてね」 甲「お寺も盤石」 乙「髪も伸ばしてるのかな」 甲「俺の勝手な希望を言わせてもらえば、坊主にハマって、今でも定期的にシックの五枚刃でジョリジョリ、セルフシェービングするようなイカツイ尼さんになっていて欲しい」 乙「坊主って一度なっちゃうと、快適だし楽だしで、持続する人も多いからね」 甲「“あんなに髪剃るの怖がってた自分が馬鹿みたい“って」 乙「ジョリジョリって」 甲「たまに喪女板に降臨して、仏の道を説いて、迷える底辺乙女たちを導いてやってもらいたいね(笑)」 乙「底辺マニアの俺たちを惑わせておいて?」 甲「ほんと、マニアってやつは業の深いこと深いこと(汗)しかし、喪奈には明日も、ツルツルの頭を汗ばませて、寺の仕事にいそしんで欲しいものだ」 乙「七年前の書き込みが今もネット上に出回っていることとも露知らず(笑)」 甲「いや、知ってるかもよ。もしも高徳の尼僧様となっておられたら、モーレツに後悔してるだろうな、このカキコ」 乙「ネット社会は怖いのう。ブログやTwitterなんかで過去の発言をほじくり出されて、社会的地位危うくなった人もいるし・・・俺もネットでの発言は気をつけよう」 甲「なんでそんな教訓に着地するんだよ」 乙「はははは」 甲「さて、これから店を変えよう」 乙「なんで?」 甲「喪奈の幸せを祈って、ひとつ乾杯といこうじゃないか」 乙「斗酒なお辞せず」 甲「行くべし、行くべし」 乙「行くべし、行くべし」 甲斐君と乙川君はコーヒーショップを出た。 そして、それと共にこの雑文もここに終わりぬ。 (了) あとがき 読書の秋!ということで、お届けしました。「少々センシティブな内容が〜」でした(ラジオのDJ風に)。 夏目漱石の「二百十日」や太宰治の「雌に就いて」など、古くからある、二人の登場人物の会話(掛け合い)が肝となる形式のオハナシでございます。 あと、雑誌とかでよくある、対話方式で時事ネタや自己の主張を論じようとしてるやつ、あれサムイよな〜、と薄々思っていて、それなのに、ついつい自分も書いちゃった(汗) ヒロイン登場→断髪に追い込まれていくヒロイン→ついに断髪→その後、というパターンが自分の中で凝り固まっていて、今回はそんな流れからでき得る限り逃れたくて、書きました。もう失敗作でもいいから!って。そして、こういうのが出来ました。 これ、本当にネットで拾った実際の記事(実話)を基にしているので、ためらいもあったのですが、まあ、本名とか出てないし、七年前の記事だし、時効だろう、と好き勝手書かせて頂きましたm(_ _)m 御不快に思われた方がいらっしゃったら申し訳ありませんでしたm(_ _)m 何卒ご寛恕の程を。。 なんで、こんな超変化球を投げたかについては、ちょっと訳があります。が、今は黙っておきます。無駄に思わせぶりなヤツですいません(^^;) お付き合い頂きありがとうございました♪♪ |